失敗しなければ「リカバリー」の技術は見せられない。

このところゴルフの大きな大会が続いたので「ゴルフとレジリエンス」について。

 

ゴルフトーナメントでプロが見せる「リカバリーショット」。かっこいいですよね。

つい先日の全英オープンでのジョーダン・スピース選手の13番。

第1打を大きく曲げてアンプレアブル(打てないので1打罰)、

後ろに下がって下がって、結局練習場からの第3打をうまくグリーンに乗せてナイスボギー。

優勝をたぐり寄せたミラクルなリカバリーショットでした。

1979年の同じく全英オープンでセベ・バレステロス選手が

駐車場からグリーンに乗せてバーディを奪った伝説のリカバリーショットも有名です。

つまりリカバリーショットは、普通にフェアウエイから打って同じ結果を出すよりも何倍も印象に残るのです。

 

しかし美しいリカバリーショットをするためには、必ずその前にミスショットをしていることが条件になります。

 

私たちアマチュアはミスショットをするたびに落ち込んだり、

自分に腹を立てたりしてさらにミスを重ねてしまうことがままあります。

プロはミスをしてもすぐに切り替えて、逆にここが自分の腕の見せ所とポジティブに考えられるのでしょう。

「失敗」や「逆境」といったダメージから回復するときの力である「レジリエンス」がうまく働いて

自然に「レジリエントシンキング」ができているのかも知れません。

 

そしてこれはゴルフに限らず、仕事でも同じことが言えますね。

自分のリカバリーショットに自信があれば、失敗やミスを恐れずに大胆なチャレンジができるのではないでしょうか。

特にプロジェクトでは「トラブル」がある程度パターン化されてきます。

この対処を誠実に何度もやっているとミスが予測できたり、

解決策の種類も増えてどんなトラブルにも逃げずに対応できるようになります。

そしてこうして障害を乗り越えて解決を迎えると、何事もなく成功するより達成感が大きかったり、

仲間との連帯感が深まったり、意外なご褒美がついてくるものです。

ほら我々のゴルフでも、2パットでパーを取るより、

寄せワンでパーを拾った方がメダルがおまけに付いてくるじゃないですか。

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