#vs.コロナ#レジリエンスの輪#進行形のレジリエンス
#PCG#メンタル様式を変えよう#プチネガティブ#びくびくしながら前向きに
メンタルの新様式へ。そしてPost Corona Growthを目指そう。
このままコロナ禍(vs.コロナ)が収束していくことを前提に、「コロナ後の新生活様式」が話題になっています。
確かに「リモートワーク」や「オンライン会議」「オンライン治療」はそれが当たり前の生活様式になるかもしれません。
「非接触行動」「ソーシャルディスタンス」もしばらくは続くと考えられます。
逆に「巣ごもり」や「オンライン居酒屋」は徐々に解消され、「デリバリー」「テイクアウト」は以前の様式にもどるでしょう。
ひとつ気になるのはスポーツです。おそらくはプレーヤーも観戦者も少なからぬ不安を抱えながら「感染対策」という名の不便な環境の中でスタートしていくのでしょう。
実はこのあたりから「メンタルの新様式」というテーマにつながっていきます。
生活がコロナ以前の状況に戻らないのと同じように、メンタルもコロナ以前とは変わってしまっています。
例えば以前は行列に「並ぶ」ことがストレスだったのに、いまは「並べない」ことがストレスになったり、いつも必死に座ろうとしていた電車なのに、いまでは座席が空いていても立っていることを選ぶようになっています。
「レジリエンス」という観点でも、まだ底(終着点)がみえていない状況ですから日々落ち込みそうな自分を奮い立たせながら過ごす「進行形のレジリエンス」が必要になります。
また他者とのコミュニケーションも以前とは変わらざるを得ません。
マスクがいつまで必需品であり続けるか不明ですが、対面のコミュニケーションでは「マナー」として残るかもしれませんし、「ワイガヤ」という明るいコミュニケーション習慣は減るのではないでしょうか。
「ブレスト」はやはりオンラインでしょうか。「合コン」はソーシャルディスタンスで行われるのでしょうか。
このように他者とのコミュニケーションの様式が変われば「関係性」にも影響してくるはずです。
グループやチームに頼れずに自分だけで意思決定をする場面が増えたり、これまで以上にメールやSNSでの間接コミュニケーションに重点が置かれることになり、常に「これでよかったのだろうか」という不安がつきまといます。
また実際に「感染経験者」が仕事場や飲み会にいたらどんな感情が生まれるでしょうか。
つまりメンタルはあらゆる場面で以前よりネガティブなポジションに置かれます。
当分の間メンタルのデフォルトがネガティブ寄りになったまま過ごすと考えればいいのではないでしょうか。
びくびくしながら前を向く「プチネガティブ」がメンタルの新様式になるかもしれません。
しかしそもそも「ネガティブ」は決して「マイナス」ではありません。
無理にポジティブになろうとしなくてもいいし、ネガティブ思考を否定する必要もありません。
ポジティブ心理学者のバーバラ・フレドリクソン博士によれば人間が幸せを感じる「ポジティビティ」と「ネガティビティ」の最適な割合は「3:1」だそうです。そしてネガティブでいることは決して悪いことではなく、「ネガティビティ」なしの繁栄などないと断言しています。(「ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則」バーバラ・フレドリクソン著・日本実業出版社)
そして「レジリエンス」には「回復力」だけではなく「適応力」も備わっています。(「レジリエンスは身につけられるか」平野真理著・東京大学出版会)
しばらくはこのネガティブな状況を素直に受け入れてその場で漂う感覚で十分なのではないでしょうか。
いつかその「負力」を「浮力」に変える「レジリエンス」の「回復力」が発揮される日が来るまでは。
また時期尚早かもしれませんが、「Post Corona Growth」(PCG:コロナ後成長)というメンタル様式の変化も考えられます。
「レジリエンス」は「Post Traumatic Growth」(PTG:心的外傷後成長)としても説明されることがあります。
トラウマ的な体験によって傷ついた後に、「適応」「回復」を超えて、さらに「成長」へ向かうプロセスを指します。
つまり大きな傷は負ったけれどもその体験によって、結果的に新しい人生観や価値観を得て自分は成長したと感じられるケースがあるということです。
よく「がんサバイバー」の方たちが、「がんになってよかった」と語ることがあるのは「PTG」のひとつです。
この文脈で「PCG」を語る日が来るかどうかです。
14世紀にパンデミックを起こしたペストは、「近代の陣痛」と言われています。
ペストの流行が従来の価値観を変え「ルネサンス」につながったと考えられているからです。
いま社会としてこの「vs.コロナ」からどう立ち直り成長していくのかは「政治」や「経済」の「災害レジリエンスシステム」にかかっています。
みんなで繋げた「レジリエンスの輪」はそのエネルギーになるはずです。
また個人の「PCG」は、それぞれが自分の「成長」を感じられる「メンタルの新様式」に移行できるかが鍵かもしれません。
東京オリンピック・パラリンピックを目指すアスリートの中にはこの1年延長をチャンスと捉えて前向きになっている選手もいるはずです。
目指せ「Post Corona Growth」、そして「いまこそレジリエンス」。
(ほり)
この記事へのコメントはありません。